社員が言い訳ばかりするのは、目標で叱っているから？

社員が言い訳ばかりするのは、目標で叱っているから？

先日の経営相談のワンシーン


社長　「スタッフがちゃんと言ったように動いてくれないんです。」
中尾　「と、言いますと？」
社長　「顧客満足を上げようと思って、見積もりは依頼されてから３０分以内に出すと決めてスタッフにも朝礼で伝えて実施させたんです。なのに、時間内に終わらなくて、指摘しても言い訳するんです。」
中尾　「それは目標で叱っているパターンですね。」
社長　「？」
中尾　「見積もり３０分以内に出すというのは目標、３０分以内に出すための行動ルールを決めないと結局同じことが続きますよ」
社長　「！！」
中尾　「ルール設定のポイントは、誰でも出来て、見ればやっているかやっていないか分かる事です。この場合、３０分以内に見積もりを出すための行動って何ですか？」
社長　「えっと、見積もり作業中は他の業務をしない事ですかね。」
中尾　「では、それをルールと決めて、見積もり作成中に他の作業してたら叱って下さい。ルールを守ってないのですから。ルールを守っても目標の見積もり３０分以内が出来ないのであれば、ルールを変えるもしくはその人個人の能力の問題なので、叱る事ではありません。能力は伸ばせば良いだけです」
社長　「確かに、今までそんな感じでイライラしてました。何でこの作業がこの時間で出来ないんだろう？と。」
中尾　「目標で叱ると自分以外のせいにしたり、言い訳や不平不満のもとになります。目的・目標に沿ったルールを決め、ルール違反を叱る事は全く問題がありません。」「と言っても、目標に沿って決めるルール作りはなかなか難しいので、やってみて難しいなと感じる事があれば、またご相談ください。」
社長　「ありがとうございます！早速やってみます！」

目標とルールを混同すると正しい行動が出来なくなります。まずは、それは目標なのか？目標を実現するための行動なのか？を考えてみましょう。